不動産の価値とはどのように決まるのでしょうか?
一般的に、分譲住宅の価格というのは、分譲会社の経費や利益、建設費、用地(取得費)の要素からなりますので、これらが上昇すると住宅の価格設定も上昇するということになります。
当然、価格を引き上げるとお客がついてこれない環境下においては、分譲会社は極力削れる部分を削って価格を抑制することになりますが、長い景気拡大が継続するような環境下では、消費者の間でも値上げやむなしという考え方が強くなってきますので、分譲会社としてはそのような消費者の動向を見極めながら価格設定をしていくということになるのです。
エリアごとに価格ランクがあるのですか?
3年前と比べて2倍以上になりそうなエリアがあるかと思えば、上昇してもせいぜい10〜20%といったところもあります。
各エリアにはそれなりの相場が根強くあり、エリアごとに価格ランクが存在していて、これは5年や10年で簡単に変わるものではありません。
割安・割高を見分けるポイントは?
不動産選びで重要なのは、資産価値を重視するのか、居住価値を重視するのかということになりますが、物件の割安・割高を見分けるポイントとしては次のようなものがあります。
■エリアの人気(ポテンシャル)
都心部からの時間・距離だけでなく、そのエリアの人気も重要な要素になります。
大規模開発などにより急激に人気が高まることももちろんありますが、このポテンシャルは長い歴史によって培われたものなので簡単には変わりません。
具体的な目安としては、家賃相場の高いエリアほど資産価値を維持しやすいといえます。
■最寄り駅からの距離
駅からの距離が近いほど、資産価値の維持という点からは有利になります。
とはいえ、実際の住みやすさを考えると5分ほど離れていた方が静かで安心できますし、エリアによっては、10分程度離れた第一種住居専用地域の方が高評価のケースもあります。
■エリアの中での位置づけ
そのエリアの中で、どのような役割を担うエリアであるのかという点も重要になります。
生活便利施設や公園・緑地、教育施設などのチェックだけでなく、ごみ処理施設などの嫌悪施設がないかどうかなども確認します。
■物件の規模
・個別住宅
建売住宅ですと道路づけ、日当たりなどの問題があり、マンションなら、何階か、角部屋か中住戸かといった違いがあります。
坪単価とその住戸の位置を比較検討して選択します。
・マンション全体
大規模物件でしたら街並みも整備され共用施設や管理も充実します。
ただし、その分価格や管理費は割高になります。とはいえ、多少高くても大規模物件の方が資産価値の維持という点でも有利になることが多いといわれます。
■物件の構造・工法
耐久性・耐震性・遮音機能といった基本性能から、メンテナンス性までチェックします。
外観デザインがどんなに優れていても、基本性能が劣っていると、資産価値や住み心地には大きなマイナスになります。
■設備・仕様のグレード
予算や好みの関係もありますが、周辺物件とのバランスが大切です。
エリア内の同じ価格レベルの物件と比較検討して、妥当性を判断します。
周辺物件と比較して著しくグレードが低いと、資産価値の維持は難しくなります。 |