権利の濫用とは?
権利の濫用というのは、外形上は権利の行使と認められる場合でも、そのときの諸般の事情から、法律上権利行使の効果が与えられない場合のことをいいます。
どのような場合が権利の濫用になるのですか?
どのような場合が権利の濫用になるのかということについては、個別具体的に検討しなければなりませんが、次のような、道義上許すことのできない場合がこれに該当すると思われます。
■権利行使が、社会生活上とうてい容認し得ないような、不当な結果を惹起する場合
■他人に損害を加える目的でのみなされる場合...など
権利の濫用となるとどうなるのですか?
権利の濫用となる場合には、その権利行使が認められないということになりますので、例えば、建物賃貸借契約について解除権を行使しても、建物の明渡請求が許されないことになったり、高層建物建築が隣地所有者の日照・通風を阻害する場合には、不法行為として損害賠償責任を負わされることもあります。
|